【介護福祉士直伝】一生歩ける足を作る「狭くてもできる」5つの体操

一生歩ける足を作る狭くてもできるトレーニング 健康・運動
足の筋力をつける狭くてもできるトレーニング


こんにちは。私は65歳、介護の仕事を始めて10年以上になる現役の介護福祉士です。

毎日、施設でたくさんの人生の先輩方と接しています。その中で、私が痛いほど感じていることがあります。 それは、「自分の足で歩けること」が、その人の自信や生きる喜びに直結しているということです。

「最近、小さな段差でつまずくようになった」 「階段の上り下りが怖くなってきた」

50代を過ぎて、そんなふうに感じることはありませんか? それは、足の筋力が少しずつ弱っているサインかもしれません。

でも、安心してください。筋肉は何歳からでも鍛えることができます。 わざわざジムに行かなくても、広い庭がなくても大丈夫。

今回は、私が現場での経験をもとに選んだ、**「狭くてもできるトレーニング(畳一畳分あればOK!)」**を5つご紹介します。 小学生のお孫さんと一緒にできるくらい簡単な動きですので、ぜひ今日から試してみてください。

なぜ「狭くてもできる」運動が良いの?

私がこのトレーニングをおすすめする理由は、**「生活の中で自然にできるから」**です。

広い場所が必要な運動は、「さあやるぞ!」と気合を入れないとできません。でも、狭い場所でできる運動なら、キッチンでお湯を沸かしている間や、廊下を歩くついでにできます。

介護の現場でも、転倒を防ぐためには「特別な運動」よりも「毎日のちょこっと運動」の方が効果的だと実感しています。

介護福祉士が選ぶ!一生歩くための5つのトレーニング

それでは、具体的な5つの運動をご紹介します。 どれもゆっくり行うのがコツです。

「つま先立ち」でふくらはぎを鍛える(カーフレイズ)

ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれています。ここを鍛えると、地面を蹴る力がつき、足のむくみも取れやすくなります。

  • どんな運動?
    背伸びをするように、かかとを上げたり下げたりする運動です。地味に見えますが、「歩くときに地面を蹴る力」をつけるために、とっても大切なんですよ。
  • 介護福祉士からの一言
    施設にいるお年寄りで、足がもつれて転んでしまう方の多くは、この「地面を蹴る力」が弱くなっています。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれていて、ここの筋肉が動くと、足に溜まった血液を心臓に戻してくれるポンプの役割も果たします。むくみの解消にもなるので、一石二鳥ですよ。
  • やり方
    1. 壁やイスの背もたれに手を添えて立ちます。
    2. 足を腰の幅くらいに広げます。
    3. 「1、2、3」と数えながら、ゆっくりかかとを上げます。
    4. 一番高いところで1秒止めます。
    5. 「1、2、3」と数えながら、ゆっくりかかとを下ろします。
  • 回数: 10回
  • ポイント: 膝は伸ばしたまま、バレリーナになったつもりで行いましょう。

「その場足踏み」で太ももを持ち上げる(ニーアップ)

家のカーペットや電気コードなど、小さな段差でつまずかないように「足を上げる力」をつけます。

  • どんな運動?
    その場で、膝(ひざ)を交互に高く持ち上げる運動です。歩くときに「足が上がらなくて、小さな段差でつまずく」のを防ぐためのトレーニングです。
  • 介護福祉士からの一言
    家の中で転んでしまう原因のナンバーワンは、カーペットの端っこや、電気コードのような「ほんの数センチの段差」なんです。若い頃は無意識にまたげていた高さが、筋力が落ちるとまたげなくなってしまいます。この運動で、太ももの付け根の筋肉(腸腰筋)をしっかり目覚めさせましょう。
  • やり方
    1. 壁やイスの近くで、背筋を伸ばして立ちます。
    2. 片方の膝(ひざ)を、おへその高さまで「よいしょ」と持ち上げます。
    3. ゆっくり下ろして、反対の足も上げます。
    4. 腕も元気に振るとさらに効果的です。
  • 回数: 左右交互に20回
  • ポイント: 背中が丸まらないように注意。「ドスン」と足を下ろさず、忍者のように静かに着地しましょう。

「イス座り立ち」で足全体を強くする(スクワット)

運動の王様です。トイレや食卓のイスからの立ち上がりが楽になります。これができれば、自宅での生活を長く続けられます。

  • どんな運動?
    イスに座ったり立ったりを繰り返す運動です。いわゆる「スクワット」ですが、イスを使うので安全で、しかも効果は抜群です。これは「キング・オブ・トレーニング(運動の王様)」と呼ばれるほど重要なんです。
  • 介護福祉士からの一言
    トイレの便座に座る、食卓のイスから立ち上がる。これらは生活の中で一番多く行う動作ですよね。この力がなくなると、一人での生活が急に難しくなってしまいます。逆に言えば、これさえできれば、いつまでも自分の家で暮らせる可能性がグンと高まるんです。
  • やり方
    1. イスの前に立ち、足を肩幅より少し広げます。
    2. お尻を後ろに突き出すように、4秒かけてゆっくり座ります。
    3. お尻がイスに「チョン」と触れたら、完全に座り込まずに立ち上がります。
  • 回数: 10回
  • ポイント: 膝がつま先より前に出過ぎないように。「後ろの透明なイスに座る」イメージです。

「横歩きカニさん」でお尻の横を鍛える(サイドウォーク)

歩くときの「ふらつき」を防ぐため、お尻の横の筋肉(中殿筋)を鍛えます。狭い廊下やキッチンに最適です。

  • どんな運動?
    カニさんのように、横へ横へと移動する運動です。狭い廊下やキッチンでもできます。これは「お尻の横の筋肉(中殿筋)」を鍛えて、バランス能力を高めるために行います。
  • 介護福祉士からの一言
    歩くというのは、実は「片足立ちの連続」なんです。片足が地面から離れた瞬間、体がグラッとしないように支えているのが、お尻の横の筋肉です。ここが弱いと、歩くたびに体が左右に揺れてしまい、転びやすくなります。「よろめかない体」を作る秘密のトレーニングです。
  • やり方
    1. 少し膝を曲げて、中腰(スキーの姿勢)になります。
    2. そのまま、カニさんのように横へ一歩踏み出します。
    3. 「右、左、右、左」と5歩進み、また戻ってきます。
  • 回数: 3往復
  • ポイント: 頭の高さを変えずに、スーッ、スーッと水平移動しましょう。

「一本橋渡り」でバランス感覚を磨く(継ぎ足歩行)

筋力だけでなく、平衡感覚(バランスをとる力)を養います。とっさの時に転ばないための運動です。

  • どんな運動?
    綱渡りをするように、足の裏を一直線に並べて歩く運動です。筋力だけでなく、脳からの指令を足に伝える「バランス感覚」を養います。これも畳一枚分の長さがあれば十分できますよ。
  • 介護職からの一言
    50代を過ぎると、筋力だけでなく、平衡感覚(バランスをとる力)も少しずつ鈍ってきます。暗い場所や、人混みでふらっとした経験はありませんか?この運動は、そんな「とっさの時」に体を立て直す神経を若返らせてくれます。ゲーム感覚で楽しみながらやってみましょう。
  • やり方
    1. 壁や手すりの横に立ちます。
    2. 右足のかかとに、左足のつま先をくっつけて、一直線に立ちます(綱渡りのように)。
    3. そのまま5歩前進し、可能なら5歩バックします。
  • 回数: 前後に5歩ずつ
  • ポイント: グラグラするのは効いている証拠です。危ないときはすぐに壁につかまってください。

続けられる!1週間日替わりカレンダー

全部を毎日やるのは大変ですよね。 そこで、無理なく続けられる「日替わりメニュー」を作りました。体調が悪い日は休んでも構いません。

基本のルール

  • 「ながら運動」でOK!(テレビを見ながら、お湯を沸かしながら)
  • 体調が悪い日はお休み!(休むのも勇気です)

毎日全部やらなくてもいいんです。「お湯を沸かしている間にカニさん歩き」「歯磨きしながらつま先立ち」など、生活の中にちょこっと混ぜるだけで効果があります。

あなたの足は、あなたを素敵な場所に連れて行ってくれる大切なパートナーです。
ぜひ今日から、可愛がってあげてくださいね。もし何か不安なことがあれば、いつでも聞いてください。

【月曜日】 週の初めは「運動の王様」でスイッチオン!

  • メニュー: 3. イス座り立ち(スクワット)
  • 回数: 10回
  • ポイント:
    週のスタートは、一番大きな筋肉を使うこの運動から。
    「今週もしっかり歩くぞ!」という気持ちで、太ももに力を入れましょう。朝のニュースを見ている合間におすすめです。

【火曜日】 家事の合間に「第二の心臓」を動かす日

  • メニュー: 1. つま先立ち(カーフレイズ)
  • 回数: 10回
  • ポイント:
    月曜日に太ももを使ったので、火曜日はふくらはぎです。
    キッチンの流し台につかまって、お皿洗いのついでや、歯磨きの最中にやってみましょう。足のむくみも取れてスッキリしますよ。

【水曜日】 週の真ん中、リズムよく足を上げて気分転換

  • メニュー: 2. その場足踏み(ニーアップ)
  • 回数: 左右交互に20回
  • ポイント:
    少し疲れが出始める水曜日は、リズミカルな運動でリフレッシュ。
    好きな演歌や歌謡曲を一曲かけながら、そのリズムに合わせて足踏みすると楽しいですよ。「1、2、1、2」と声に出すと、肺の運動にもなります。

【木曜日】 お尻を鍛えて、ふらつきを予防する日

  • メニュー: 4. 横歩きカニさん(サイドウォーク)
  • 回数: 左右3往復
  • ポイント:
    後半戦は、バランスの要(かなめ)であるお尻の横を鍛えます。
    廊下や、テーブルの周りをカニさんになって歩いてみましょう。狭い場所の方が、壁に手をつけるので安全にできますよ。

【金曜日】 一週間の仕上げ!バランス感覚のチェック日

  • メニュー: 5. 一本橋渡り(継ぎ足歩行)
  • 回数: 5歩進んで、余裕があれば戻る
  • ポイント:
    金曜日は、ゲーム感覚で集中力勝負です。
    「おっとっと」とならずに渡りきれたら、今週のあなたはバッチリです!畳のへりや、床の模様を線に見立ててやってみましょう。

【土曜日・日曜日】の過ごし方

  • お休み、または「実践」の日
    土日は特定のトレーニングはお休みで構いません。
    その代わり、平日につけた筋肉を使って、「近所のスーパーまで歩いてみる」「お庭の植物に水をやる」など、実際に動いてみましょう。
    「あれ?なんだか先週より足が軽いかも?」と感じられたら大成功です。

まずはこのメニューで1週間、試してみてください。
もし「月曜日のスクワットがちょっとキツイわ…」などあれば、いつでも相談に乗りますからね。無理せず、あなたのペースでいいんですよ。


まとめ:あなたの足は、一生のパートナー

いかがでしたか? これなら「自分にもできそう」と思っていただけたのではないでしょうか。

65歳の私でも、この「狭くてもできるトレーニング」のおかげで、元気に現場で働けています。 大切なのは、完璧にやることではなく、細く長く続けることです。

あなたの足は、あなたを素敵な場所に連れて行ってくれる大切なパートナーです。 ぜひ今日から、少しずつ可愛がってあげてくださいね。

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